■実話ときどき法螺

60代主婦の、実話だけではおもんないし

夏は嫌い。
夏を嫌うあまり春さえ楽しめない。(だって春の背後に夏が見え隠れするから)
と、こういうことを30年来言い続けてきた。(もっとかな?、もっとだ。大学生のころすでに夏が嫌いだ、そのせいで春も落ち着いて春を楽しめないと大騒ぎしていた、ということを今はっきりと思い出した。ってことは40年来というか、ほぼ50年来ということか)
50年来、夏が嫌いだ夏が嫌いだとわめいてきたが、あれ?それほどでもなくなってるかもしれない。
67歳になってしまった私は、もう義務でどこかへ日参しなくちゃならないこともなくなったし、化粧が汗で崩れて、その不快さに気力さえ萎えてしまう夏の午後のやるせなさに身をさいなまれるということももうあまりない。
そうか、もうそんなに夏は嫌じゃないかも。
67歳の、初夏にそんな気付きを得たことをここに記す。